「組紐(くみひも)」は日本の伝統工芸品の一つです。
組紐は数十本もの糸を交差させながら、組んで作られます。
糸の組み合わせによってそれぞれ違った仕上がりになるところが面白いですね。
最近では、映画「君の名は。」に組紐が登場したので、若者を中心に組紐を使ったアクセサリーなどの人気が高まっています。
今回はそんな組紐の歴史や種類などについてご紹介したいと思います。
組紐の歴史
奈良時代に大陸から組紐の技術が伝わり、当時は仏具・経典・巻物の付属品として組紐が使われていました。
その後、組紐は日本独自の文化として発展していきました。組紐は丈夫でほどけにくい特徴があるため、さまざまな用途で使われていました。
安土桃山時代には茶道具の飾り紐として、江戸時代には女性の帯締めとしても使われるようになります。
1976年には伝統工芸品として「伊賀くみひも」と「京くみひも」が指定されました。
組紐は海外でも人気
カラフルで可愛い組紐は海外でも「KUMIHIMO」として人気で、DIYでアクセサリーなどを作る人もいるようです。
キットを使って作成することもできます。
組紐は、外国の方へのプレゼントにも喜ばれる伝統工芸品です。
組紐を使ったいろいろなもの
組紐といえば、アクセサリーや帯締めなどが有名ですが、それ以外でもいろいろなものに使われています。
- ストラップ
- 髪飾り
- 巾着袋の紐
- 茶道などで使う袋の結び紐 など
組紐の種類
組紐には大きく分けて3つの種類があります。
- 角打ち(角組紐)…紐の断面が四角い組紐
- 平打ち…紐の断面が平たい組紐
- 丸打紐(丸組)…紐の断面が丸い組紐
伝統工芸品「伊賀くみひも」
三重県の名張市や伊賀市で生産されている「伊賀くみひも」。
伊賀くみひもの原型は奈良時代からあり、平安時代には仏具や神具等の紐として用いられました。
武士階級の時代には武具類を中心とするくみひも文化が生まれ、江戸時代に入ると帯締め、羽織紐として使われるようになりました。
伝統工芸品「京くみひも」
京都府の「京くみひも」の歴史は古く、縄文時代にまで遡ります。縄文時代には、撚りひもや簡単な組紐が使われていました。
平安時代以降、神具や仏具などにも組紐が使われるようになり、鎌倉時代には武具の一部として組紐が使われることでさらに発展していきました。
江戸時代に入ると、羽織紐が生産されるようになりました。
最後に
組紐は国内外で人気があり、アクセサリーやストラップ、袋など組紐を使ったさまざまな商品があるので、プレゼントにもおすすめです。
三重や京都を訪れた際はお土産として「伊賀くみひも」や「京くみひも」を購入してみてはいかがでしょうか。